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〈心が吸い寄せられるように動く時〉

執筆者の写真: 土方 奈々絵土方 奈々絵

更新日:1月29日



この記事は、

過去のニュースレターのアーカイブとして公開しているものです。

原則として、配信当時のそのままを載せています。


 


こんにちは!

コーチ・カリエレの土方奈々絵です。

 


コーチングの要素の中で、私が最も気に入っている概念の1つが「価値〔value〕」です。

 


人が行動を起こす原動力として、コーチングでは「ニーズ」と「価値」に着目します。

私が初めてこれらを学んだ時、それぞれ「ニーズのリスト」「価値のリスト」を使って、

自分が持つニーズや価値を確認するワークに取り組んだのですが、

似たような言葉が並んでいて、正直当時はこの2つの区別が良く分かりませんでした。


 トマス・レナードはこの2つの概念を次のように定義しています。

 


価値とは、あなたが自然に引きつけられる活動やパフォーマンス、振る舞いである。 ニーズとは、あなたが最高でいるために持っていなくてはいけない資源や人々、感情、状況、環境である。 (「The Portable Coach」ステップ23.価値に基づいて適応しなさい/区別の仕方)


価値は努力をしたり、ゴールを設定したりしなくても、自然とそれをしてしまうもの。

価値に基づいて行動している時、ご機嫌だったり、ワクワクしていたり、輝いていたり、リラックスしたりしています。

価値で満たされた人生は最も自分らしくいられるし、本人が最も望む人生を送ることができます。


それに対し、ニーズは満たす必要があるもので、満たされないとイライラしたり不安になったりするもの。

飢えを満たすように、駆り立てられるように行動する感じがあります。

ニーズが満たされていればそれに突き動かされたり、ネガティブな感情に襲われることはありません。


 価値が自然で健全な原動力だとすれば、ニーズは満たしてしまえばなくなってしまう非健全な原動力とも言えます。

ニーズではなく価値に基づくエネルギーを増やすことがコーチングにおける焦点の1つです。

(注:ニーズも必要なものなので、ニーズが原動力で動くこと自体がNGなのではありません)


  

さて、私自身もこのニーズと価値についてはまだ自己発見の途上にいます。

マイコーチとのセッションで自分自身のニーズや価値に焦点を当てるうちにわかってきたことは

まず自分の中にあるニーズを識別してそれをケアしないと、自分の価値を認識するのは難しいということです。

ニーズ(=欲求)が満たされていないと、それを満たすことの方に目が向きがちになりますし、

それに起因した不安定さ、イライラやネガティブな感情に囲まれていると

自分が価値を体現している(=ご機嫌だったりワクワクしていたりする)状態が起きにくかったり、

体現してもその状態を自分で実感することが難しくなるからです。


ここ数年、自分のニーズを意識し、ケアしてきたからか、

だんだんと自分の心の動きやエネルギーの感じに焦点を当てられるようになり、

自分の中にあるものが価値なのか、ニーズなのかを意識できるようになってきました。


トマスの言葉を訳す中でふと言葉のニュアンスが下りてきた時、

エレガントで洗練されたスタイルやあり方を感じる時。

広々として開放感のある空間に陽の光が満ちている中にいる時。

何か新しい出会いや体験に向かっている時。

相手とって何か大切なものを私に共有してもらえた時。

美しい音色の響きの中にいる時。


自分のエネルギーがふっと吸い込まれていくように動く瞬間を味わう時、

きっとそこに私の「価値」があるのだろうな…と思っています。

 


価値とは、あなたである。 (「The Portable Coach」ステップ23.価値に基づいて適応しなさい/区別の仕方)

 

心が自然と引き寄せられるエネルギーを発揮している姿こそ「その人」であるとし、

この原動力の概念を「価値〔Value〕」と名付けたトマスは凄いなぁと改めて感嘆します。 

 


あなたは何をしている時に心が吸い寄せられるように動くのを感じますか?

 

 

 それではまた!

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