この記事は、
過去のニュースレターのアーカイブとして公開しているものです。
原則として、配信当時のそのままを載せています。
こんにちは!
コーチ・カリエレの土方奈々絵です。
コーチングを学び始めた時、「不明確なこと」が多く、躊躇することがよくありました。
例えば、「コーチングとは何か」を説明する機会がありました。
その時は私自身もまだコーチングについて上手く説明できない、「不明確な」状態でした。
よく読むとテキストに「コーチングとは…」という定義のような文章が載っていましたが、
ファシリテーターはそこには触れず、「●●さんはどう説明しますか?」とメンバー数人それぞれに尋ねながら、
様々なアイデアを共有し、それを理解するためのディスカッションがあった後、
全員に「自分なりに説明できるようになってくださいね」とリクエストして終わったのです。
その時、引き続き私の中の不明確さは残りましたが、
「コーチングとは◯◯◯である」というたっ1つの”定義”を一方的に伝えられ、共有するのではなく、
各自にその見解が委ねられているという事態に、ものすごく衝撃を受けたのを覚えています。
そして、コーチングにおいては一事が万事この姿勢が前提であることにも驚きました。
今では素晴らしく、誇らしい姿勢だと思っています。
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私は大学生の就職相談の仕事もしています。
10月に入り、3年生が本格的な活動開始に向け、ちらほらと足を運び始めました。
特にこの時期、意図して伝えるようにしていることは、「たった1つの正解はない」という見解です。
多くの学生が無意識に「たった1つの”正解”という存在がある」という前提に立ち、
「正解の選択肢を探そうとする」傾向がよく見られます。
『これで合ってますか?』
『大丈夫ですか?』
不安からくる台詞なのはわかっていますが、
余りにも連発されるとこっちが不安になってしまうほど。
世の中に出ると、絶対唯一の正しいものの方が少ないんだよ。
アメリカ大統領に対する意見の賛否が分かれるように、
立場が違えばそれぞれの人たちにとっての正解も変わる可能性があるよね。
就活の中で、色々な人がいろいろな意見やアドバイスをくれるだろうけれど、
どれが間違いで、どれが正しいと言えるほど単純ではないことが多い。
色々な意見を聞いて、色々な視点で複合的に考えて、
自分にとっての「正解」を判断できるようになることがこれからは必要になるんだよ。
就活でそれを練習しているんだと思って取り組んでみてね。
そんな風に促しています。
これを聞いて卒倒しそうになる学生もいますが、
それでも活動の中で複合的に考える練習を重ねるうちに、成長し思考傾向が変化する学生は
支援しているこちらから見てもとても頼もしいです。
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トマス・レナードは「引き寄せの原理原則」の中で、
さらに進化するために「正解」に近い概念、「真実」について扱う大切さを述べています。
『真実とは、あなたにとってそうであるものだ。』 『真実は変化し、進化する。』 (「The Portable Coach」ステップ26.真実を認識し、伝えなさい/区別の仕方)
『真実が浮かび上がるにつれ人々がそれを認識し伝える時、彼らの身体は真実に再適応するよう自然と導かれる』 (「The Portable Coach」ステップ26.真実を認識し、伝えなさい/No.8)
自分にとっての真実は何か?
普段から意識している方はそう多くないでしょう。
その分、そこに向き合うことはとてもエネルギーを要します。
しかし、様々な情報や視点、見解の中から自分にとっての真実が明らかになることは
自分のあり方・進む道を方向づけ、進化を促すという点で学生の成長と共通点があると感じています。
学生だけではなく、私たち誰もが意識的に「真実」を認識することに取り組むことがとても大切。
それが、この文章を書くにあたって発見した私の「真実」です。
あなたは真実にどのくらい向き合っていますか?
それではまた!
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